CFTC次期委員長候補、ウィンクルボス兄弟とのプライベートテキストメッセージ公開

CFTC対ウィンクルボス兄弟

ブライアン・クインテンツ（Brian Quintenz）氏がタイラー・ウィンクルボス（Tyler Winklevoss）氏とのプライベートなテキストメッセージを公開し、 CFTC （米国商品先物取引委員会）議長の承認遅延との直接的な関係を示唆した。

I’ve never been inclined to release private messages. But in light of my support for the President and belief that he might have been misled, I’ve posted here the messages that include the questions Tyler Winklevoss asked me pertaining to their prior litigation with the CFTC.

I… pic.twitter.com/MN75M1XUpT

— Brian Quintenz (@BrianQuintenz) September 10, 2025

クインテンツ氏は、ジェミニの共同創業者であるキャメロン・ウィンクルボス（Cameron Winklevoss）氏とタイラー・ウィンクルボス（Tyler Winklevoss）氏との間で交わされた複数のテキストメッセージを公開。クインテンツ氏は、「双子の片方が政策コミットメントを迫ってきた」と主張。メッセージには、同兄弟が自身のCFTC委員長指名に介入しようとした理由が示唆されている。クインテンツ氏は、このやり取りが承認プロセスの遅延の原因だと考えており、不正行為を示唆しているのではないかとして物議を醸している。なお、クインテンツ氏からの明確な回答は避ける形となった。

メッセージにはジェミニに対するCFTCの過去の訴訟の詳細

ウィンクルボス兄弟は仮想通貨業界で非常に影響力のある起業家として広く知られた人物であり、政治献金を通じてトランプ大統領の重要な同盟者となっている。

数週間前、ウィンクルボス兄弟がクインテンツ氏のCFTC議長指名を妨害するために大統領にロビー活動をしていたといううわさが広まり始めた最中にクインテンツ氏は一連のテキストメッセージを公開した。7月にやりとりされた会話には、同兄弟の会社であるジェミニに対するCFTCの過去の訴訟の詳細が含まれていた。

ジェミニに対する過去の執行措置は、ウィンクルボス兄弟にとって痛恨の種であり、一部のメディアは両者の関連性を主張。しかし、この報道は、クインテンツ氏とウィンクルボス兄弟が理想のCFTCのビジョンについて根本的に異なる考えを持っていたという説に焦点を当てていたものだという。

流出したテキストから読み取れる問題

公開されたテキストによると、ウィンクルボス氏がクインテンツ氏に対し、議長就任前に、ジェミニとCFTCの執行全般に関する特定の問題について明確な立場を表明できるかどうかを尋ねていた。

クインテンツ氏の返答は、要請には同情的であったものの、倫理的な理由から最終的には確約できないことを示唆。この拒否は激しい議論を引き起こした後にすぐに終結。クインテンツ氏のCFTCへの指名は、この会話からすぐに延期された。

ただし、クインテンツ氏は具体的な告発をしたり、「汚職」といった法的措置につながる用語を直接使用したりはしていない。ただ、同氏の発言は含みが強く、政治的不正行為が進行中であることをほぼ公然と表明していた状況、同氏は次のように主張している。

これらのメッセージは、彼らが私に何を求めていたのか、そして私が何を約束することを拒否したのかを明確に示していると思います。私の理解では、このやり取りの後、彼らは大統領に連絡を取り、私の承認を一時停止するよう要請しました。透明性と誠実さは何よりも重要だと考えています。大統領とその政策を守ることは、どんな仕事よりも重要です。

なお、クインテンツ氏はトランプ大統領への忠誠を誓い、最初の政権に仕えたことを誇りに思い、彼の政策を実行することを楽しみにしていると述べた。

注目しておきたいのは、これらのメッセージが公開されたのは、ジェミニIPO（新規株式公開）を開始する予定の48時間前であった点だ。