大和証券、仮想通貨担保ローン紹介サービスを開始
大和証券がデジタル資産ファイナンスに進出
大和証券は、全国の本支店にて、同社グループのFintertech(フィンターテック)株式会社(※以下、Fintertechと表記)が提供する、仮想通貨を活用したローンサービス「 デジタルアセット担保ローン 」の紹介サービスを2025年10月1日(水曜日)より 開始 した。
大和証券は、Fintertechが提供する仮想通貨担保ローンを顧客に紹介し、ビットコイン(Bitcoin/BTC)やイーサリアム(Ethereum/ETH)を担保とした円資金の調達を可能にした。このプログラムは国内の本支店で利用可能であり、デジタル資産を売却することなく流動性を確保したい富裕層や事業主を対象としているサービスだ。
国内第2位の証券会社として広く知られる同社は、日本の規制下でのデジタル資産担保融資に対する機関投資家の慎重ながらも増加傾向にあることを指摘している。
伝統的な金融が仮想通貨への関与を深める
この取り組みは、富裕層の投資家や起業家間で高まっている需要を反映しており、これらの顧客は、不動産、事業拡大、その他の投資のための流動性を求める際に、保有する仮想通貨を売却することを望まない傾向がある。
同社は、紹介パートナーとしてのみ機能するものの、商品の説明、販売、ローン管理はFintertechが直接行い、担保比率はBTCとETHともに50%に設定されている。個人顧客の場合、融資限度額は日本の規制に従い、不動産購入を除いた年収の3分の1に制限される。顧客資産規模で野村証券に次ぐ国内2位の証券会社である同社は、売上高でも2位に位置する同社の関与は注目度も高い。
さらに、日本の大手証券会社が、仮想通貨を担保とした円建て融資を顧客に提供するサービスは稀である。新たなアセットクラスとして注目を集めている仮想通貨は、米国では主要な資産運用会社から多くの仮想通貨ETF(上場投資信託)が上場されており、投資家からの資金流入が加速。国内外の企業や海外の政府や自治体による仮想通貨保有事例が急速に増加しており、日本国内でも仮想通貨トレジャリ―二事業転換し、世界ランキングで上位にのぼる企業も登場している。
今回の動きは、日本の大手証券会社が顧客向けサービスにおいて仮想通貨へのエクスポージャーをいかに正式に導入しているかを示唆しており、主に投機的な投資から、富裕層、機関投資家にとって、分散投資ポートフォリオの構成要素として認知されるようになっている。
仮想通貨担保融資の導入により、同社は金融サービスを拡充し、伝統的な市場とデジタル経済のつながりを強化する。
グローバル成長トレンドを浮き彫りに
国際的には、仮想通貨担保融資は既に定着している。実際、米国に拠点を置くBlockFiは、事業再編をする前はビットコインを担保としたドル建て融資を提供していた。
同様に、カナダに拠点を置くLednは、ビットコイン保有資産を担保とした融資を継続しており、顧客は法定通貨の流動性にアクセスしながら仮想通貨へのエクスポージャーを維持できる。このようなモデルは、課税対象となる売却を伴わず、資産を担保に融資を受けたい富裕層投資家の間で人気を博している。
多くの市場で仮想通貨担保融資は、より広範な資産運用サービスの一部として位置付けられており、多くの場合、カストディサービスや証券会社サービスと統合されているのが実情だ。
以下、デジタルアセット担保ローンの概要(※引用元: Fintertech株式会社公式発表 )
- 個人向けローン
・ご利用対象者:個人
・ご融資額:500万円以上最大5億円まで ※総量規制により年収の3分の1まで
・借入利率:実質年率 4.0%~8.0%
・担保対象:BTC(担保掛目50%)、ETH(担保掛目50%)、保証人不要
・契約期間:1年(延長可能)、期中全額返済可能
・返済方式:元利一括返済方式(※返済回数1回、※延長時は利息のみ返済)
・遅延損害金:年率15.0%
・オプション:担保暗号資産による返済も可能(弁済後の残数量は返還) - 事業者向けローン
・ご利用対象者:法人、個人事業者
・ご融資額:500万円以上最大5億円まで
・借入利率:実質年率 4.0%~8.0%
・担保対象:BTC(担保掛目50%)、ETH(担保掛目50%)、※保証人不要
・契約期間:1年(ロールオーバーあり)、期中全額返済可能
・返済方式:元利一括返済方式(※返済回数1回)
・遅延損害金:年率15.0%
・オプション:担保暗号資産による返済も可能(※弁済後の残数量は返還) - 不動産購入者向けローン
・ご利用対象者:個人
・資金使途:不動産および不動産売買に付随する費用に限る ※総量規制の除外貸付となる。
・ご融資額:500万円以上最大5億円まで
・借入利率:実質年率 4.0%~8.0%
・担保対象:BTC(担保掛目50%)、ETH(担保掛目50%)、※保証人不要
・契約期間:1年(延長可能)、※期中全額返済可能
・返済方式:元利一括返済方式(返済回数1回) ※延長時は利息のみ返済
・遅延損害金:年率15.0%
・オプション:担保仮想通貨による返済も可能(弁済後の残数量は返還)
免責事項:本記事の内容はあくまでも筆者の意見を反映したものであり、いかなる立場においても当プラットフォームを代表するものではありません。また、本記事は投資判断の参考となることを目的としたものではありません。
こちらもいかがですか?
オンライン翻訳ツールDeepLが早ければ来年にも米国でサービス開始か
香港上場企業WebX Internationalが初のビットコインを購入
カルシは今後12ヶ月以内に主流の暗号資産アプリで利用可能になる予定だ
クジラ/機関投資家が過去1時間で8,637 ETHを購入しました
暗号資産価格
もっと見る








