Circle、主要銀行および取引所の支援を受けてArc Testnetをローンチ

USDCステーブルコインの発行者であるCircleは、金融および経済分野の100を超える組織と協力し、新しいオープンなLayer-1ブロックチェーンネットワーク「Arc」のパブリックテストネットを公開しました。

Arcの機能と開発者向けアクセス

Circleによると、Arcは世界中の経済をつなぐデジタル金融ネットワークの開発における大きな進歩を示しています。このネットワークには、米ドルに基づく取引手数料、ほぼ即時の取引完了、カスタマイズ可能なプライバシーオプション、そしてCircleの既存製品群との完全な統合など、いくつかの主要な機能が含まれています。

同社は、「Arcは融資、資本市場、外国為替（FX）、グローバル決済など、幅広いユースケースを可能にします。」と説明しています。また、開発者や企業は現在、テストネットにアクセスして、インターネットのための「Economic Operating System（OS）」と呼ばれる環境内で構築や実験を行うことができると付け加えました。

Arcテストネットへの業界全体の広範な参加

Circleの共同創業者、会長兼CEOであるJeremy Allaireは、Arcのパブリックテストネットがすでに幅広い関与を集めており、合計で数十億人のユーザーにサービスを提供する大企業も参加していると述べました。彼は、「Arcはあらゆるタイプの企業がエンタープライズグレードのネットワークインフラ上で構築できる機会を提供し、よりオープンで包括的かつ効率的なグローバル経済システムがインターネット上でネイティブに構築できるという共通のビジョンを推進します。」と述べています。

テストネットへの参加者は主要なセクターや地域にまたがっており、Arcの開発に対する幅広い関与を反映しています。

• BlackRock、HSBC、Deutsche Bank、Invesco、Goldman Sachsなどの主要な金融機関が参加しており、グローバルな銀行・投資リーダーからの強い関心が示されています。
• Amazon Web Services、Cloudflare、Mastercard、Paysafe、Visaなどの大手フィンテックおよび決済企業もこの取り組みに参加しています。
• Coinbase、Kraken、Bitvavo、ByBit、Coincheckなどの著名な暗号資産取引所も、現在進行中のテストフェーズに積極的に関与しています。
• 韓国、ブラジル、日本でローカルステーブルコインを発行している企業（KRW1のForte Securities、BRLAのAvenia、JPYCのJPYC Inc.など）も、他の多くの企業とともにテストネットに参加しています。

伝統的金融におけるステーブルコイン利用の支援

Circleは、Arcが法定通貨担保型ステーブルコイン、トークン化された金融商品、クレジット提供、短期投資商品を発行する組織の基盤システムとして機能すると強調しました。ネットワークの今後の開発には、取引手数料としてのステーブルコインの利用や、それらの変換および外国為替取引を促進する機能の実装も含まれています。

この動きは、複数の国で規制枠組みが進化し、法定通貨担保型デジタル通貨が既存の金融システムに組み込まれる中、ステーブルコインを伝統的金融に取り入れるより広範な動きの中で起こっています。